TOEIC1日1時間チャレンジ3日目。
「全然覚えられない。」
はなは、英単語でも学生時代の嫌な記憶がよみがえってきたようです。
今回の生徒:はな
30代でベンチャー企業の経理で働くOL。学生時代には英語の勉強なんて全くしておらず、TOEICの受験経験もなし。
「英語は高校の授業で何個か受けてたよ!」となぜか自慢げ
仕事で英文の契約書確認を任されることになり、慌てて英語の勉強を開始
英語コーチ:瀬川 学
30代中盤の男性で、はなの上司。学生時代から勉強が得意で、英語の勉強法には自信あり。TOEICは945点で、アメリカへも2年間駐在していた。
3日目のメニュー
テキスト | 学習範囲 | 学習時間 |
英文法レベル別問題集レベル1 | p12~p23(第1章完了) | 23分 |
速読速聴英単語 Daily | ・セクション2の文章(22分) 文章理解 音読 音声×2 音読(意味を意識しながら) ・単語のみ(最初からp27まで 14分) 音声1回の後、音読 | 37分 |
英文法は、3日連続で第1章をやりました。前日までは15問目までで終わっていましたが、3回目ともなると25分以内に1章を終えることができました。3回目の正答率は16/20となっています。(厳密には16問目以降は今回発で、そこから2問間違えています。)
英単語は、2種類の勉強法を取っています。
- 文章を読みながら単語を読む方法
- 単語のみを勉強する
これは、あえて時間を切り分けて行っています。
単語のみを勉強する方が単語自体の勉強がスムーズに進みますが、どうしても単調さが否めません。
また、切り分けて行うことで単語の復習のタイミングが分散されて、同じ単語を違う日に勉強することになるため記憶の定着がしやすくなります。
単語のみの学習が予習、文章を読んで単語を覚えるのが復習のようなイメージで進んでいます。
勉強中の会話
単語が全然覚えれないですけどこんなので大丈夫なのかな…?
私ってやっぱり記憶力が悪いから英語に向いてないのかも。
全く覚えられなくても問題ありません。
今回の英語の学習法では、1日に多くの単語を見るかわりに1単語当たりの刺激が非常に少ないので覚えられないのはむしろ当たり前です。
それでも何度も見ているうちに脳が「この単語は重要かもしれない」と勘違いしてくれて記憶してくれます。
覚えれないではなく、やっていたら自然と覚えていたという状態を目指すと負担にならず継続もしやすいです。
英単語の勉強方法
英単語の効率的な学習方法は話始めれば1冊の本が書けそうなほど奥深いものですが、今回は最初なので重要なものを3つに絞ります。
- 1日に大量の単語に触れること
- 音声を聞くこと
- 多様な刺激で学ぶこと
1日に大量の単語に触れること
1日に大量の単語に触れるというと単に長時間勉強しようという意味に聞こえるかもしれません。
もちろん長いに越したことはないですが、短い時間でも1単語あたりにかける時間を短くすることで触れられる単語が多くなります。
人間は忘れる生き物です。
エビングハウスの研究によると覚えた単語のうち1日後には74%の単語を忘れると言われています。
せっかく覚えても普通の人は3/4を忘れてしまうと思えば、自分が英単語を覚えられなくても普通であることがわかるでしょう。
ウォータールー大学の研究では、忘れかけたころに短い時間の復習を入れることで、より長期間記憶が保持できることがわかりました。この図では1時間のレクチャーの内容を1日後に10分間でフルの記憶を取り戻せ、6日後には5分の復習で全体の記憶を取り戻せ、その後記憶の損失が緩やかになっていくことが示されています。
復習にある程度感覚を開けるという点が重要です。
記憶は、夜寝ている間に脳の海馬という部分で整理されるため、日中に何度も同じ刺激を与えたとしてもそれほど記憶に留まりません。
むしろ何度も刺激を与え、その夜に海馬に再度記憶を整理する際に「何日も整理させられる情報だな」と思わせれば、優先的に記憶に残ることになります。
複数の日に分けて何度も同じ単語を復習するためには、1日あたりに触れる単語を多くする必要があるため、必然的に1単語当たりの勉強時間を短くする必要があります。
典型的な失敗例は、覚えたい単語を何度も書くということです。
確かに1度で覚えようとすれば何度も書くことで記憶に残りやすくなりますが、1語あたりにかける時間がものすごく長くなるため復習ができず結果的に覚えられる単語数は非常に少なくなります。
例えば英単語を1回音読して、意味を一度確認するくらいで次に進んで構いません。
慣れてくれば1単語2秒くらいで復習できるようになり、1時間あれば1冊の復習ができるようになります。
音声を聞くこと
音源はできる限り聞くようにしてください。
これは耳で聞いたものが覚えやすいという記憶の観点と発音を学んでリスニング力を強化するという2つの側面があります。
脳の研究では、目で見たものよりも耳で聞いたものの方が記憶に残りやすいことがわかっています。
また、英語学習初心者は最初は発音記号も読めないと思いますので、ただ眼で見るだけでは正しい音が覚えられません。
後からすべての単語を覚え直すという苦労はしたくないでしょから初めから音声を聞く方が無難です。
なお、英語の音声を聞く際はアクセント(単語のどこを強調するか)にも十分に注意してください。
将来英語をしゃべるようになることを想定したときに、典型的な日本人の英語が伝わらない理由が実は発音が悪いことよりもアクセントが間違っていることにあります。
それだけ欧米人が、音のどこを強調するかで単語を聞き分けているということなのでアクセントも一緒に覚えるようにしましょう。
多様な刺激で学ぶ
これは、頭の片隅に入れておく程度でよいですが、音読したり、黙読したり、音声を聞いたり、文章の中で読んでみたりといった具合で様々な学び方で英単語を勉強しましょう。
脳は単調な刺激ですと刺激に慣れてしまって単語を記憶しようとしなくなりますし、また同じシチュエーションばかりで勉強していると、その単語帳を見たときしか単語を思い出せないといったことも起こりえます。
単調だと自分自身が勉強が飽きるということもありますのでインプットの方法は逐一変えることがお勧めです。
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